1/11ページ目 「冬獅郎!」 抜けるような青空の元、屋上にある給水塔の死角で尸魂界への定期連絡を伝令新機に打ち込んでいた日番谷は声のした方を眉間に皺を寄せたまま振り返った。 外見は子供とはいえ護廷の隊長たる日番谷を名前で呼び捨てにする者など知れている。 「……日番谷隊長だ」 「あー、うん。それで今日の放課後なんだけどよ」 「人の話を聞け、黒埼一護」 こんなやり取りも日に何度も繰り返しているとお互い挨拶のようなものになってしまって、日番谷本人も口でいうほど気に留めなくなってしまったのだが、一応『挨拶』として断りを入れる。 慣れたもので相手もそれを聞き流し、さっさと用件を口にした。 「さっき野郎ばっかで啓吾んちでビデオ鑑賞会しようってことになってさ、お前にも一応声掛けとこうと思って」 そう言われて、教室を出る前に彼が阿散井たちと何かしら騒いでいたのを思い出す。 だが日番谷は素っ気無く答えた。 「オレに気を使う必要はねぇ」 「そうなんだけど、他の奴らには声かけてお前だけ誘わねぇのって、仲間外れにしてるみたいでなんか嫌なんだよな」 この男は見掛けによらず案外律儀で生真面目なところがあった。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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